ジョンマスターといえば、100%天然由来成分で「セレブの憧れの化粧品」というイメージですよね。
「今もその印象だ!」
「ジョンマスターの購入を検討している」
という方はちょっと待って。
購入前に一度このページを読んでおいて損はないはず。

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もくじ
日本で支持されているジョンマスターってどんなブランド?

世界的ブランドでもあるジョンマスターは、回転寿司の最大手「あきんどスシロー」を上場まで持っていった米国のファンド「ペルミラ」が出資していることもあり、経営面ではかなり安定感のあるブランドでした。
世界中でジョンマスター製品が販売されているとはいえ、その中でも特に日本での売れ行きが好調で、全体の売り上げの30-40%は日本市場で売り上げているほどの人気ぶりです。
ホントにジョンマスター=オーガニック?
思えば、日本人は特に「天然成分100%」「オーガニック」という商品層を求めている国民性かな、と感じます。よくテレビに出ている女優さんなんかは「オーガニック製品を使っていそう」という印象を受けるし、やっぱり美意識の高い女性が多いのか、「少し高くてもいい物を使いたい」と日頃思いますよね。

だからこそ、ジョンマスターを購入する前に「待った!」です。
実は、1年ほど前にジョンマスターが公式ウェブサイトで重大なニュースを掲載しています。
「一部の商品」ではない!成分表の誤表記問題
2017年9月21日に掲載された「製品の自主回収」に関する文言の引用が以下です↓
お客様各位
平素は、格別のご愛顧を賜り、厚くお礼申し上げます。
平成29年9月21日に発表いたしました弊社製品の自主回収により、皆様にご心配とご迷惑をお掛けしましたことを、改めて心よりお詫び申し上げます。これまで、多くのお客様より、弊社の実施する自主回収への多大なるご協力とご支援を賜りましたことにつき、深く御礼申し上げます。
これまで自主回収の対応としましては、「正しい成分表示がされた製品への交換」、「弊社製品購入にお使いいただけるクーポンへの交換」又は「返金」という対応をお選びいただいておりましたが、製品のリニューアルに伴い、同製品への交換をお受けできないケースが増えてまいりました。また、クーポンをご希望される方が圧倒的に多いことから、今後の対応としましては、「弊社製品購入にお使いいただけるクーポンへの交換」又は「返金」とさせていただくことになりました。
対応の詳細につきましては、下記をご参照くださいますようお願い申し上げます。
弊社は、今後このような事態が二度と起きないよう、全社を挙げて製造過程の管理体制の強化を徹底し、一層の品質管理に努めることで、皆様の信頼回復に努めてまいります。何卒ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
平成30年11月1日
株式会社ジョンマスターオーガニックグループ
簡単にまとめると、
- 販売していた商品のラベル書いていた成分を一部、表記を間違えた
- それらの商品を自主回収する
- 厚生労働省の認可された成分で健康被害はない
- 正しい成分表示された(つまりラベルだけ交換された)商品を交換する
という内容でした。
一見、「製造過程で微量混じっていた成分を記述しわすれてしまったのかな」「よくありそう」という印象を受けるのですが、中身をあけるととんでもない!さすがに「ちょっと間違えた」というレベルのご表記ではなく、顧客へ与えていた一番の押しポイント「100%オーガニック」も嘘と言わざるをえないような差でした。
ジョンマスターの自主回収対象商品が多すぎる!
自主回収となった商品については、リコールの詳細ページで記載されています。
下記が自主回収となった商品一覧です。
- ジョンマスター L&Rシャンプー
- ジョンマスター イブニングPシャンプー
- ジョンマスター Z&Sコンディショニングシャンプー
- ジョンマスター H&Hヘアシャンプー
- ジョンマスター S&Mスキャルプシャンプー
- ジョンマスター ベアシャンプー
- ジョンマスター C&Nデタングラー
- ジョンマスター L&Aインテンシブコンディショナー
- ジョンマスター R&Pデタングラー
- ジョンマスター H&Hヘアリコンストラクター
- ジョンマスター ベアデタングラー
- ジョンマスター カラーコンディショナーBK
- ジョンマスター カラーコンディショナーBR
- ジョンマスター カラーコンディショナーBL
- ジョンマスター カラーコンディショナーRD
- ジョンマスター HCヘアリンス&クラリファイアー
- ジョンマスター R&Aヘアミルク
- ジョンマスター G&Cリーブインコンディショニングミスト
- ジョンマスター ナリッシュメント&デフリザー
- ジョンマスター シャインオン
- ジョンマスター スカルプティングCミディアムホールド
- ジョンマスター O&Sスタイリングジェル
- ジョンマスター シーミストSスプレー
- ジョンマスター ディープスキャルプPセラム
- ジョンマスター ディープスキャルプFTボリューマイザー
- ジョンマスター BO&Vボディウォッシュ
- ジョンマスター G&Gボディウォッシュ
- ジョンマスター R&Aボディウォッシュ
- ジョンマスター ベアボディウォッシュ
- ジョンマスター BO&Vボディミルク
- ジョンマスター G&Gボディミルク
- ジョンマスター R&Aボディミルク
- ジョンマスター ベアボディローション
- ジョンマスター POMフェイシャルオイル
- ジョンマスター Lハイドレイティングミスト
- ジョンマスター Lハイドレイティングトーニングローション
リコールの対象商品が、全部で36種類もあります。ジョンマスターブランドの大半が、リコール対象、つまり成分表記が誤っていたことになるんです。
ジョンマスター製品の致命的な成分表記の誤表記…
しかもそれだけではなく、成分表記の間違いのレベルが致命的に大きいのです。
例えば、ジョンマスターの主力商品である「イブニングPシャンプー」の成分表記(かなりたくさんありますが…)に関しては、
旧成分表示(誤表記)
アロエベラ液汁、水、ババスアミドプロピルベタイン、デシルグルコシド、ココアンホジ酢酸2Na、
パンテノール、ホホバ種子油、セイヨウイラクサ根エキス、ソルビトール、ハニーサックル花エキス、
レモン果皮油、グリセリン、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、加水分解ダイズタンパク、
カミツレ花エキス、トクサエキス、ラベンダーエキス、コンフリー葉エキス、セイヨウノコギリソウエキス、
チャ葉エキス、ソルビン酸K、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス、アルギニン、セリン、トレオニン、塩化Na、
安息香酸Na、ヒアルロン酸Na、PCA‐Na、ルリジサ種子油、ヒマワリ種子油、アマニ油、月見草油、
イオウ、トコフェロール、イランイラン花油、グレープフルーツ果皮油、ジュニペルスメキシカナ油、
ニオイテンジクアオイ花油、パチョリ油、ビャクダン油、リナロール、シトロネロール
新成分表示(正しい表記)
水、コカミドプロピルベタイン 、オレフィン(C14‐16)スルホン酸Na、デシルグルコシド、
塩化Na、クエン酸、加水分解ダイズタンパク、ソルビトール、アロエベラ液汁、パンテノール、
ババスアミドプロピルベタイン、イランイラン花油、アトラスシーダー樹皮油、ニオイテンジクアオイ油、
ローズマリー葉油、ラベンダー花/葉/茎エキス、カミツレ花エキス、チャ葉エキス、アルニカ花エキス、
PCA‐Na、トコフェロール、ホホバ種子油、ココアンホジ酢酸2Na、トレオニン、アルギニン、
セリン、月見草油、ヒマワリ種子油、ルリジサ種子油、アマニ油、ヒアルロン酸、アトラスシーダー木油 、
ニオイテンジクアオイ花油、グレープフルーツ果皮油、レモン果皮油、パチョリ油、ユッカシジゲラ根エキス、
セイヨウノコギリソウエキス、セージ葉エキス、ローズマリー葉エキス、ウルチカジオイカエキス、
トウキンセンカ花エキス、安息香酸Na、ソルビン酸K、カラメル
このような表記修正になっています。(赤文字と青文字だけ注目してくださいね)
成分表というのは表記順番が含有量割合順なので、「一番最初に書かれている成分が最も多く含まれている」ということになります。
なので旧成分表では「アロエベラ液汁」という成分が一番多く含まれていると記載されており、水を多く含めシャンプーの場合、水よりも先に記載されているということは、半分ほどがその成分でできているという印象を受けます。
アロエベラ液汁を半分近くの高割合で含むシャンプーはなかなかありませんので、オーガニック好きではジョンマスターブランドのシャンプーへの好評の要因ともなっていました。
しかし…
しかし、正しい新成分表記では「アロエベラ液汁」は9番目となっています。9番目なのでおそらく本当の含有量は1%以下であり、これではただ「アロエベラ液汁を含んでいる」という印象のために入れているだけで、効果はさほど期待できないでしょう。
50%前後と記載されていたオーガニック成分が正しくは1%以下しか入っていなかったという事です…
シャンプーに刺激の強いアルコール系洗剤が項割合で配合されていた
それでけではなく、「オーガニックシャンプー」で優しい印象を訴えていた当商品ですが、市販の安物シャンプーで頻繁に使用されている「オレフィン(C14-16)スルホン酸Na」が含まれています。これは刺激が強く、高脱脂力の高級アルコール系洗剤です。そんな成分がなんと、成分表記では3番目に記載されるほど高割合で含まれているのです。
その他にも、「ノンシリコン」として訴求していたシャンプーが、市販シリコンシャンプーによく含まれる「ジメチコン」が配合されていたり、看板成分として紹介していた「ブロッコリー種子油」が含まれているという商品に全くその成分が含まれておらず、その代わり白髪染めなどによく配合されている毒性のある「セトリモニウムクロリド」が大量に配合されていたり、と。
もうお分かりだと思いますが、もはや「表記を一部間違えた」レベルとはかけ離れた実情が見てとれます。
成分表を修正しないといけない商品というのは、たくさんの商品開発をしている会社ならば、稀に致し方ない場面もあるかもしれません。
しかしジョンマスターの今回のリコールは、商品の大半において、「セールスポイント」とされていた成分がことごとく虚偽であったと言わざるをえません。どうしても「オーガニック」の印象を顧客に与えるために、人為的に成分表記を実態と異なるものにしていたのでは?と考えさせられます。
ジョンマスターのリコール対応は?
販のシャンプーよりも数倍高い価格でも、「オーガニック」で「100%天然成分」だから、顧客は買うんです。しかし蓋を開けてみると、そこらへんの市販のシャンプーとなんら変わりない「シリコン」や「刺激物」「添加物」が含まれた商品になっています。
また、当初の対応としては「正しい成分表記の商品と交換」となっていましたが、購入した人の立場からすると全く意味はないですよね。本来「オーガニック」商品が欲しくて、少し高めの商品を購入したら、「中身は違います」とラベルを変更されて、そっくりそのまま同じ商品を返されるわけですから。
リコール発表から1年ほど、今年の11月1日にジョンマスターが公式サイト上で、対応変更の文言を掲載しました。
上記のページに記載されているリコール対応を要約すると、「正しい成分表示がされた製品への交換」を希望する人があまりいないので、「クーポン」か「返金」だけに絞る。という内容です。
ジョンマスターリコールの原因は結局?
ブランドイメージを壊しかねない、大きな騒動となったリコール問題ですが、結局ジョンマスター側は一度もリコールにについての説明会などを開催していません。それだけでなく、メディアなどの対応に関してもメールでのみ対応を受け付けると言いつつ、メールを送ると長い間「調査中のため回答を差し控える」と返信が届くだけだったそうです。
2018年2月には、調査結果をウェブサイトに掲載していますが、「製造を委託していた会社のうち1つが、管理体制不足により、実際の成分と異なる成分表を提示していた」との回答だけです。
平成29年9月より平成30年2月上旬まで、米国ジョンマスターインク(以下、米国JMOといいます。)が、誤った成分表示がなされた原因について事実関係の調査を進めてまいりました。その結果、「米国JMO」が製品の製造を委託していた製造委託業者のうち一つの製造委託業者における管理体制の不備により、実際の成分とは異なる成分表が米国JMOに対して提示されており、それが弊社製品の誤った成分表示の原因であることが判明いたしました。
果たして、委託していた製造会社の1つが、勝手にここまで大きな成分変更を勝手に行うでしょうか。
先ほどのリコール対象の詳細リンクにも書かれていましたが、対象となる製造ロットの数量・出荷時期は、多岐にわたります。これだけの商品製造を、「全く別商品を製造していた」とも言える規模の成分差異がどのようにして起きるのかは疑問です。
【まとめ】ジョンマスターの成分誤表記とリコール
ジョンマスターの主力商品でもあるアルガンオイルのARオイルは、ベストコスメ大賞も受賞しており、今回のリコール対象にもあたりません。
色々とアルガンオイルを比較検討していると、必ず候補に上がるほど、ネームバリューのあるアルガンオイルです。
しかし、上記のこれまでのリコールの詳細を紐解いていくと、私は今のところ「ジョンマスターブランド」の商品を購入する気にはなれませんでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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